2年ほど前より白内障を患っている。両目ともであるが、特に左目は薄い白いベールがかかっている世界をいつも見ている。医者はまだ手術はしない方が良いと言う。試しにセカンドオピニオンをしてみたが、同じことを言われた。明暗がわからなくてイライラする。早くなんとかしたいと思っていた。そんな折、
緑川洋一と言う写真家を知る。氏は「色彩の魔術師/光の魔術師」と讃えられ、故郷瀬戸内海を驚く色彩と光で表現している。しかも晩年は白内障を発症している。そして白内障で目が見えにくくなってから「被写体の背後にあるもの、内面的なものは目が不自由になってからの方が良く見えるようになった」と語っている。
最近は焦らずもう少しこの病気と一緒に過ごそうと考えるようになった。

あの棟方志功はほとんど視力がなかった訳だから。